糖尿病で老眼も始まったのですが目にどんなリスクがありますか?
糖尿病は「国民病」と言われるほど、患者数が増え続けているそうです。
糖尿病とは、膵臓から分泌される「インスリン」という
ホルモンの働きが悪くなったり、分泌量が減ってしまうことで
必要以上に血糖(血液中の糖)の濃度が高くなる病気なんですね。
目の病気には、もともとある体の病気が引き金となって
発症するものがあり、糖尿病や高血圧などがそれに当たり
中高年で気を付けたい病気だとされています。
中高年の40〜50歳代以上といえば、老眼の年代ですから
糖尿病から目に及ぼす影響が、老眼だからと軽く考えてしまわないためにも
目にどんなリスクを与えるのかを知っておくことが大切ですよね。
糖尿病で血糖値の高い状態が続くと「3大合併症」といわれる一つ
「糖尿病網膜症」という、眼底にある網膜に障害を受ける目の病気に
なる可能性があります。
糖尿病の発症後、10〜20年かけてゆっくり進行するといわれ
最悪の場合には失明の可能性もあるため、早期の発見が何より重要です。
ただ糖尿病網膜症になったからといって、
すぐに失明するわけではなく、進行の程度によって徐々に視力に影響が出てきます。
また糖尿病網膜症の初期には、自覚症状があまりないため気づきにくいのですが
進行してくると、血液中のドロドロした糖が血管にこびりついて
細い血管が密集している網膜は、大きなダメージを受けやすくなります。
この目の奥にある網膜は、見た物を映すフィルムの役目をしている
大事な場所ですが、このように毛細血管が障害されて傷むことで
血管がもろくなり、小さな出血が起こり始めます。
もちろん治療の基本となる血糖コントロールや
レーザー治療、硝子体手術などの治療法はありますが、
できれば、出血に至る以前に対処できることがベストですよね。
一番は糖尿病と診断された時点で、老眼の年代くらいになると目の病気や
多くの合併症を引き起こす病気であることを自覚しつつ
内科での治療と同時に、眼科での眼底検査や定期検査を受けることが安心ですね。
また糖尿病は目の老化、つまり老眼や体の老化を倍加させる病気だといわれます。
というのも糖尿病は白内障を進行させたり、神経や血管も傷めるため
脳血管障害や心筋梗塞にもなり易いという病気だからなのです。
ですので糖尿病がある場合には、老眼の年代で少しでも目の異常を感じたら
早目に眼科にかかりましょう。
そして糖尿病を始め、その他の目の病気予防のためにも、老眼が始まって
老眼鏡を作る際には、直接メガネ店に行くのではなく
まず眼科医で検査することをおすすめします。
目の病気や症状が出やすい老眼の年代だからこそ、
大事に至らないうちに、こうしたことも意識しておきたいものですよね。